ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のハロウィンイベント。18時を過ぎるとゾンビが園内を歩き回り始める。ある時間になると彼らは一斉に踊りだす。特徴的だけど、かっこいい踊りだ。その踊りを一緒に踊っている一般の人がいた。スマートに、でもかっこよく。見ていてとても素敵な人だと思った。
趣味とはなにか
人はなぜ、その人の趣味に興味を持つのだろう。
読書、旅行、あるいはスポーツ、食べ歩き。人によっては「仕事」と答える人もいるかもしれない。
趣味を聞くことで、その人の人間性がわかる。休みの日になにをしているのか、どんなことに時間をつかっているのかからその人のことを知ることができる。あるいは挨拶のような、礼儀として聞いているところもあるかもしれない。
しかし本当にそうだろうか。
同じ読書であっても、「ビジネス書を読んでいるんです」というのと「ミステリー小説を読んでいます」というのでは印象が少し違う。旅行であっても、「家族や恋人との旅行です」というのと「ひとりで知床に行ってきました」では違う。
この違いはなんだろうか。
趣味を聞いてぼくが興味を持つのは、いずれも後者である。
それはなぜだろうか。
その理由は、自分を満たすものを自分の内側に持っているから、ではないだろうか。
外側か内側か
ぼくらはいつの間にか、自分を満たすものを自分の外側に求めてしまっている。
報酬が上がったらうれしい。資格が取れたら安心。あの人と一緒だからたのしい。褒められたり認められたら充実感がある。
逆に言えば、報酬が上がらなかったら面白くない。資格がないと不安。あの人と一緒じゃなければたのしくない。褒められたり認められたりしなければやりがいがない。
そうなってしまいがちである。
一方で、自分を満たすものを自分の外側に求めるのではなく、自分の内側に持っている人もいる。
給料をあげるためでもなく、誰に褒められるでもなく、誰かと一緒だからではなく、自分を満たすためにやっていることを持っている人がいる。
その人に、その人がやっていることにぼくは興味を持つ。
なぜそれをやろうと思ったのか。それをやるとどんな気分になるのか。どんなときに、それをやるのか。
自分を満たすものを自分の外側に依存しない。自分の気分を自分でコントロールする方法を持っている。そういう人は素敵だなと思うし、自分を満たすためにやっていることに興味があるのである。
USJのイベントで踊っていたあの人は、誰に見せるでもなく、踊りたくて踊っている。自分が満たされるから踊っている。そういう姿を感じたのである。
趣味を持つこと
「趣味はなんですか?」
という質問は単に「好きなもの」を聞いているというよりも、「あなたは自分を満たすどんな方法を持っているのですか?」と聞いているような気がする。
自分を満たすための趣味。これを持ちたいと思った次第です。

