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【今週の気づき/199】ChatGPTから人と関わる姿勢を学ぶ

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マネジメント研修を受講した。

とても学びの多い研修だった。とくに印象に残った内容は以下の3つである。

「組織の達成を追うのではなく、部下の育成を追う」
「結果に期待するのではなく、成長に期待する。成長への期待を伝える」
「組織の目標とは、部下それぞれが自らの目標を設定するための情報提供である」(この情報から部下がどんな目標を設定するかは部下の選択)

簡単に言えば、あくまでも部下が主体ということだ。

なかでも、フィードバックのロープレや、1on1でのロープレはやってみてわかることがたくさんあった。

「ふむふむ、そうか。こうやればいいのか」

やり方がわかれば自分にもできる気がしてくる。ロープレもしている。実際に試してみたくなる。早速息子(小6)で実践である。

息子とのやりとり

息子は学芸会で無事に主役7人のうちのひとりになることができた。しかし、あまり練習に身が入っていないという。これは息子を導くチャンスである。

まずは承認と事実確認である。

「主役になれたんだね!おめでとう!お父さんはなにが嬉しいかって、手を挙げたことだよ。手を挙げるのって勇気がいるよね。よくオーディションもやったね。すごいよね。どうして手を挙げられたの?」

「なんかやってみようかなーって」

「オーディションどうだった?緊張した?」

「緊張したけど、もうどうなってもいいやーってでかい声出した」

「いいね、そういう気持ち大事よね。本番はいつだっけ?」

「確か11月の2週目くらいかな~」

「11月の2週目ね。あと1ヶ月くらいだね」

次はなりたい姿の共有だ。

「そこで君は本番が終わったあと、どうなってたらめっちゃうれしい?」

「みんながわーってなってたらうれしい」

「そうだね。そうなってたらいいよね!じゃあさ、君はどんな芝居したい?」

「セリフもちゃんと覚えて、棒読みじゃない感じでできたらいいかな」

「確かに、そうなったらいいよね!いまはどんな練習してるの?」

「寝る前に読んだりしてるよ」

「読んだりしているんだね。ええやん。いまの練習を続けてさっき話したみたいになれそう?」

「んー、なれないかも」

ここから提案である。

「そうか。なんか不安とかある?」

「うん、不安あるね」

「オーケー。不安なんだね。不安を少なくするには計画を立てるといいと思うんだけどどう?」

「ああ、計画ね。たしかに」

「計画立てるといまなにすればいいかわかるから安心するよ。計画立ててみるか!」

「・・・・いや、いいかな」

あれ?

「んーじゃあ練習するか!」

「・・・・」

「不安を減らすには練習だよ。練習しようぜ」

「いや~、いまはいいかな」(動画見る)

「動画見てたってできるようにならないよ、1回でいいから練習しよ!」

「いや、そういうのいいから」

「じゃあ、お父さんにどうしてほしい?」

「そうやって変に首突っ込まれるのが嫌かな。協力してほしいときだけ協力してほしい」

さて、明らかに失敗である。せっかく勉強したのになぜうまくいかなかったのか。まず思いつくのは、息子にこうあってほしいという親としての気持ちの存在である。

「本番の舞台で輝く息子」という結果を、期待してしまう自分がいる。そしてそのためには、いまの息子の練習では足りないと思ってしまう。だから練習をさせようとしてしまう。

相手が主体と頭ではわかったつもりでも、つい相手をコントロールしたくなってしまう。きっとこの心が息子に伝わったのだろう。

ChatGPTに教わるマネジメントの姿勢

そんなときふとChatGPTを開いてみるとこんな一文があった。

「お手伝いできることはありますか?」

なんてやさしい言葉だろうか。

相手を主体にしつつ、自分にできることを聞いてくる。相手をどうしてやろうという意図は感じず、それでいて困っているなら助けたいという意思はある。自分にできることは「手伝い」でしかないという謙虚さはありつつ、しかし決して消極的ではない。

あなたが困っていることを解決するために、お手伝いできることはありますか?
あなたが得たい未来のために、お手伝いできることはありますか?
あなたの心を軽くするために、お手伝いできることはありますか?

マネジメントでも子育てでも、必要なのは自分にできることは「手伝い」であると認識しながら、それでも積極的に人に関わるという姿勢なのだ。

尋ねたぶんだけ

相手を主体にしつつ、自分にできることを考える。

言うのは簡単だけど、すぐにできるようにはならないもんですよね。

相手から「手伝えることはなにもない」と言われることもあるだろう。提案が受け入れられないこともあるだろう。多くは空振りに終わることになるかもしれない。それでも「お手伝いできることはありますか?」と尋ねる。これができた回数ぶんだけ、自分も成長できると思うんですよね。

そんな関わりができる人がステキだと思うし、自分もそういう人になりたいと思ったという、今週の気づきでした。