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【今週の気づき/053】「思い切り」を生むもの

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どうすれば思い切ったことができるのだろう。

これまで生きてきた中でも、思い切って行動したいと思う場面はいくつもあった。行動に移せたこともあれば、尻込みして行動できなかったこともある。その違いは何だろうか。

今週、自分でも驚くような思い切った行動ができた。その行動を振り返り、どうすれば思い切った行動が取れるのか、わかったような気がする。ということで今週は、「思い切り」についての気づきである。

思い切った行動

今週の火曜日、タニタの制度(個人事業主化)をうちの会社に導入できないか、社長に提案メールを送った。もちろん社長にメールするなんて初めてだし、送信ボタンを押すときには緊張もした。それでもメールを送った。自分でも驚きの行動だ。

これは他の人から見ると、とても思い切った行動に映るかもしれない。勇気のある行動、または無謀な行動、どちらとも受け取れるけど、両方に共通することは「思い切った行動」ということだろう。

でも僕は元々、思い切りのよい方ではない。勇気だって、人よりあると感じたことはない。それは、小学校から社会人までやっていた野球でもそうだった。野球ではファーストストライクが最もヒットになる確率が高い。だから攻撃時には、「ファーストストライクを狙え」とよく言われる。そのファーストストライクが来る確率は、当然初球が高い。だから初球を打てばヒットになる確率も高い。
しかし、初球からバットを振るには、思い切りが必要であり、僕は初球を打つのがずっと苦手だった。頭では初球から振ったほうが良いとわかっていても、体が反応しないのだ。ではなぜ、そんな僕が今回は思い切った行動が取れたのか。

思い切りは、自分以外の誰かを考えたときに生まれる

今回、思い切りのよい行動が取れた理由はいくつかあると思う。
・社長はかつて僕が所属する事業部の部長だったので、近くで仕事ぶりを拝見し、人柄をわかっていた
・元タニタの二瓶さんとの出会いがあり、タニタの個人事業主制度を自分に適応できないかと準備を始めていた

これらは大きな理由だろう。社長の人柄が全くわからなければメールは送れてないだろうし、二瓶さんとの出会いがなくても今回の行動は取れてない。しかし、これらの理由だけでは、自分の枠を超えた、思い切った行動には移せなかった。

メールを送る最後のひと押しとなったもの、それは社長のトップメッセージを読んだからだ。トップメッセージを読み、社長が「多様な働き方」に課題を感じていることを知り、個人事業主化制度の情報とその根本的な思想が、社長の役にも立つだろうと思えた。またこの制度が、現在の制度での働き方が自分に合っていないと感じている人の助けになると思えた。提案することが、自分以外の誰かのメリットになると思えたことが、背中を押してくれたのだ。

「ダメでも失うものはなにもない」「リスクゼロだ」
思い切った行動をしたいとき、他人にも自分にもそう声をかけることがある。今回のケースでも、提案が社長の意に反したとしても、クビになるわけでもないし、給料が下がるわけでもない。何も失うものはない。でも、何も失わないからといって、行動に移せるわけではない。現に僕は、リスクがないと知りつつも、社長のメッセージを読むまで、社長に直接提案するなんて夢にも思っていなかった。

失うものがないのは大切な理由ではあるけど、その理由は背中を押してはくれない。それは、自分のことを考えているからだ。自分が失うものや自分が得るものだけを考えていても、自分の枠を超えた行動はできない。今回、行動に移すきっかけになったのは「自分以外の誰か」の役に立つことを考えたからだ。思い切りを生むのは「自分以外の誰か」なのだ。

他者のメリットを考える

これをやりたい。あれを始めたい。そう思いながら、思い切って行動に移せないことがある。そんなとき、自分がやりたい行動は、自分以外の誰にどんなメリットを与えるのか、考えてみるといいのだと思う。それが見つかれば、背中を押してくれることになる。

僕が野球で初球を打てなかったのも、自分が打つことばかり考えていたからだろう。初球を打つことがチームにどんなメリットをもたらすか。仲間にどんな良い影響を与えるか。これを考え、納得する理由を見つけていれば、きっと初球から思い切りよく、バットを振れていたんだろうな。