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【今週の気づき/087】だからこそ自分の価値を

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先週、ご依頼いただいていた資料を納品した。

納品した資料を用いた報告会は無事おわり、プレゼンは聴講者に絶賛されたと聞いた。ホッとしたし、こういう喜びの声を聞けるのはうれしい。がんばった甲斐があるし、そのがんばりが報われた気分だ。仕事を通じて人とつながる。誰かの役に立つ。仕事の喜びはこういうところにあるのだろう。

仕事への心理的ハードルの低下

会社を辞めてからというもの、仕事を引き受けるうえでの心理的ハードルは、あきらかに下がったと自覚している。お声がけいただいたものには、まずはお応えする前提でお話を聞く。これまではあまり気の乗らなかったことでも引き受けられる。今回の資料づくりも、会社員のころには気が進まなかった仕事のひとつだ。

で、思うのだ。この「仕事を引き受けるうえでの心理的ハードル」の低下は、いっけん良いように思えるけれど、リスクはないだろうか、と。

引き受けたのはいいものの、やっぱり自分には合わないと思える仕事に出会う可能性が増えないだろうか。何でも引き受けてしまい、本当はやりたくなかった仕事に追われる。精神的にも体力的にも消耗してしまい、なんのために会社を辞めたのかわからなくなる。そんな事態は避けたい。

では、どうしたら避けられるのだろう。

今回の仕事のやり方にひとつのヒントがあるような気がしている。それは、お客さんの要望にそのまま応えるのではなく、お客さんの本当にほしいものを想像して、それが実現できるように、少しでも近づけるように、自分の考えを加えること。自分の色を加えることだ。

自分の価値はどこにあるか

スライドがつくれる。プログラミングができる。これはこれで大事なスキルだろう。しかしより重要なのは、これらのスキルを使ってなにをどう表現するかだ。資料づくりやプログラム作成など、なにをするかよりも、どう自分の色を表現するか、それをどうやって相手の価値に結びつけるのか。ここに自分のほんとうの価値があるのではないだろうか。

言われたままの仕事をするだけではなく、自分の色を付け加えるような提案をしてみる。もし、喜んでもらえたのなら、それは自分の価値を出せたという証明にもなる。自分がやってよかったという仕事になる。

自らのもつスキルを用いた自己表現を、相手のほんとうに欲しいものに結びつけられるか。これさえ考えながら仕事を引き受けられれば、どんな仕事でも消耗することなくできるのかもしれない。なんでも引き受けがちな個人ビジネスだからこそ、自分のほんとうの価値を追求したいものだ。

意外な芽

資料づくりは会社生活のなかでも、できればやりたくない仕事だった。好きな開発の仕事をする時間を確保するために、資料づくりは少しでも短時間でできるようにと、自分で資料作成のフレームワークをつくり、簡単に早くつくれるようにしていた。そのくらい、資料作成にはできるだけ時間をとられないようにしていた。

少し後ろ向きな理由でやっていた工夫ではあるけれど、こんなところで自分を助けてくれるとは思わなかったなあ。人生とは、わからないものですね。