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【今週の気づき/182】選択が基準を磨く

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あれは新車を買うときのことだった。

マツダのCX5、スバルのアウトバック、日産のエクストレイル。ぼくはSUVがいいなと漠然と思っていたけれど、どの車にするかとても悩んでいた。価格、燃費、車体の大きさをExcelで比較表にまとめて検討したものの、結局決められない。候補にあげた車はすべて試乗し、乗り心地も体験した。あれこれ悩んだあと、最終的には自動運転が搭載されたエクストレイルに決めた。かっこよくて運転がラク、そんな曖昧な理由だ。でも、そのときに初めて知った。ぼくにとって、車を選ぶ基準は「かっこよさ」と「ラクさ」だったのだ。

内定辞退の決断

今週、内定をいただいていた企業に辞退のご連絡をした。とても悩んだ末の結果である。

内定をいただいた企業に問題があったわけではない。むしろ、とても良い企業だと思っている。外資系の日本法人だが、面接を受けたなかで温かみを感じた。年収も問題なく、仕事内容も自分の専門性が十分に活かせるものだった。

では、なぜ辞退したのか。それは、他に一緒に仕事をしたいと思える社長さんに出会ったからだ。その企業のことは2019年にTwitterで知った。とても面白い技術者派遣の企業で、エンジニアを大切にする姿勢にずっと興味を持っていた。去年の10月頃、思い切ってTwitterから社長さんにDMを送ってみた。社長さんは、誰ともわからないぼくに丁寧に対応してくれて、Zoomで提案を聞いてくれた。

先々週には、ぼくを会食に誘ってくださった。社長さんを含めた幹部の方たちや、取引先の大手企業の部長さんたちとの会食だった。そんな大事な場に、ぼくも誘ってくださったのだ。そこでも社長さんはエンジニアのことを第一に考えていて、エンジニアが喜ぶのが一番嬉しいと語っていた。

この人と一緒に仕事をしたいと思ったのだ。

選択が基準を磨く

後悔のない選択をするにはどうすればいいか。それは、自分の「軸」や「基準」で選んでいくしかない。経済、機能、評価など、いろいろな基準があり、惑わされることも多いし、自分の軸や基準を普段から意識することなんてない。

だから選択を迫られたときに迷うのである。

では、どうやったら自分の軸や基準がわかるのか。それは、選択し続けるしかないのだろう。自分の軸や基準は、選択を迫られて思いっきり悩んだ結果、わかってくるものなのだ。

AかBか、あるいは他の選択肢か。選ばなければいけない場面になってはじめて、自分にとってなにが大切かを考える。どんな選択をすれば後悔しないかに真剣になる。

思い悩むのは苦しいが、選択し決断した回数だけ、自分の基準は磨かれていくものなのだ。

予感のする方へ

そういえば、前職では「あの人の元で働きたい」と思い、他部署の課長に「自分を部下にしてください」と直談判したことがあった。その課長の元で働いた数年間は、自分が最も成長できた期間だったし、あのとき勇気を出して直談判した自分はよくやったと思っている。今回、どんな結果になるかわからないけれど、あとで振り返って「あのときの自分、よくやった」と思える予感がしている。ま、だからきっと、大丈夫だと思うのだ。