資料作成は時間がかかる
上司への報告資料。お客さんへの説明資料。社会に出ると資料をつくる機会が多くありますが、資料づくりは慣れないと時間がかかるものです。細かいところを作り込みすぎて一向に完成しない、そんな経験を持つ人も多いと思います。
僕にも経験があります。正確に伝えよう。わかりやすくしよう。そう考えるほど、資料の細かいところを気にしてしまい、時間ばかりが過ぎてしまう。気づけば資料作りに何日もかかってしまっている。そして、他の作業が滞り、「おれはいったい何をやっているんだ」と自己嫌悪になることも。やりたいことに時間を使うためにも、資料づくりは短時間で終わらせたいものです。
ここでは、資料作成に取りかかるまえに、ほんのひと手間くわえるだけで、資料作成を短時間で終わらせるためのテクニックを紹介します。
資料の全体像をつくる
「どうすれば無駄なく短時間で資料づくりができるのか」
会社生活で資料作成機会が多くなったころに、そんなことを考えていました。資料づくりは、いかに細かいところに入り込まずに進められるかがカギとなります。そのためにまず、資料の全体像を把握する必要があり、その全体像を元に、資料の設計図をつくる。今回ご紹介するのは資料の全体像を把握し、資料の設計図をつくるフレームワークです。ぼくはこれを使うようになってからは、体感的に資料作成時間が半分くらいになったと思います。
フレームワーク
フレームワークは、「コンセプトシート」というものを使います。コンセプトシートとは、資料の全体像をつかむためのシートです。シートの中にある6つの質問に答えて、資料づくりのための要素を抽出します。その要素を並べ替えることで、資料の構成(設計図)をつくる。資料の全体像がわかれば、無駄に細かいところに入り込むのを防げます。その後は、各要素を少しずつ深掘りしつつ、資料を完成に近づければ、無駄なく資料をつくれます。
資料作成時間を短縮したい方、短縮してできた時間を他の作業に当てたい方、PDFを無料でダウンロードできるので使ってみてください。
使い方
使い方は簡単です。上記のPDFをA4のコピー用紙に印刷し、6つの質問の答えを75mm×75mmのポストイットに書き出し、貼り付けていきます。6つの質問に答えたら、資料の要素抽出は完了。
あとはポストイットを並べ替えれば、資料の構成は出来上がります。
例えば会社で使う資料は以下の順番。
- 背景
- 目的
- 結論
- 結論理由(何をして、どんな結果になり、どう解釈した)
(例)出来上がった資料構成
【背景】
バックアッププランを実行に移すには、製品の仕様変更が必要。変更する場合には関係部門に連絡しなければならない。
【目的】
プロジェクト「A」の、バックパアッププランを実行するべきか判断したい。
【結論】
バックパアッププランは実行に移さなくても良い。
【結論理由】
- 何をやった:試作「α」の改良版である試作「β」を評価した。
- どんな結果:課題「P」の改善が見られた。
- どう解釈した:「β」と「α」の違いは〇〇であり、これが課題「P」の根本原因。この原因は量産時にさらに改善される見込みがある。
あとはこれらの要素を深堀りしていけば、無駄なく効率的に資料がつくれます。
もし、資料作成に時間かかりすぎてるなって思う人は、一度試してみてください。