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【今週の気づき/070】弱みを求める

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どうすれば人が集まるのか。

企業の採用でも、プロジェクトの仲間集めでも、集客でも、人を集めたい場面は多いが、人集めに苦労しているという話はよく聞く。僕自身も、人を集めるという経験は少なく、どうやったら人が集まるのかわからずにいる。しかし、今週、人を集めるためのヒントを得た。それは、人は自分の弱みを求められる場所に興味を持つということ。どういうことか。今週は「弱みを求める」に関する気づきである。

企業合同説明会

今週、ハローワークが主催する企業合同説明会に参加した。目的は、人材を求めている地元企業(業種)の調査と、自分がやりたい「ものづくり商品開発」のニーズ調査だ。参加企業は、警備、介護、葬儀、レンタカー、板金、と業種は様々だ。

参加した多くの企業は、求める人材について「誰でも可能」「資格がいらないので大丈夫」「未経験でもOK」と言っていた。きっと人材不足なのだろう。とにかく人が欲しいという思いが伝わってくる。しかし、求職者にとっては、誰でもいいと言われると、自分じゃなくてもいいと思ってしまうのも事実だ。そんな中、板金の企業だけは求める人材について「慎重な人」と言っていた。この表現に「おっ!」と思った。「なんかいいな」と感じたのだ。

マイナス面を求める

なぜ「慎重な人」という表現に引っかかりを感じたのか。それは、慎重さとは、必ずしもプラスな面として表現されるわけではないからだ。慎重であれば、判断に迷うこともある。必要以上に、作業に時間をかけてしまうこともある。つまり、慎重であることには、仕事が遅いというマイナスなイメージがついてくる。変化の早い現代において、「思い切りの良さ」や「大胆さ」はもてはやされる傾向にあり、慎重さは「弱み」として捉えられる場面も多い。だからこそ、「慎重な人」を求める人材としてあげたことに、興味を持ったのだ。

自分のマイナスと思われがちな面を、求めていると言われたらどうだろう。例えば、飽きっぽい、頑固、打たれ弱いなど、自分では弱みと思っている特性が必要だと言われたら、どう感じるだろう。スキルや能力など、良いところを受け入れられるよりも、「その弱みが必要だ」と言われたほうが、興味が湧くのではないか。弱みにスポットを当ててくれる場所があるなら、見てみたくなるものだ。

「誰でもできる」とは、誰でもいいということだ。それは、「あなたじゃなくてもいい」と言われているようなものだ。誰でもいいと言われる場所に、自分の存在価値は見出しにくい。それよりも、一般的にマイナスだと言われる面を求められたほうが、そのままの自分を必要とされていると思える。スキルや能力という「自分の一部」ではなく、「自分そのもの」を必要とされている気がする。弱みを活かせる場所こそ、自分の居場所だと思えるものだ。

事業への応用

僕がやりたい事業(ものづくり企業でない企業に、ものづくりの商品開発を提供する)には仲間が必要だ。仲間を集めるためにも、プラス面のスキルや能力だけを求めるのではなく、マイナス面についても考えてみよう。それがきっと、将来「集まりたい理由」になるかもしれない。

とは言っても、まずは自分の「なかなか動き出さない」という弱み(?)を活かせる環境を見出したい。結局これも、自分でつくるしかないのだろうなぁ。