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【出張報告】CSPI-EXPO(建設・測量生産性向上展)

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5/26(木)にCSPI-EXPO(建設・測量生産性向上展)という展示会に参加しました。昨今、高度経済成長期に造られた橋やトンネルといったインフラの老朽化が社会課題となっています。この社会課題に対して、今後どのような対策を取っていくのか、解決のためにどのような技術があるのか、を調査しました。参加レポートです。

目的

  1. インフラメンテナンス業界の課題と、今後の取り組みについて調査する
  2. 点検商品開発のための協力会社を見つける

結果

インフラメンテナンス業界

橋梁の現状

現存する橋梁は2040年に75%が50年経過橋となり、老朽化が大きな社会課題である。また、橋梁の管理は68%が市区町村、19%が都道府県、4%が国であり、橋梁のほとんどが市区町村管理となっている。市区町村では土木費がピークの60%と、インフラメンテナンスにかけられる費用が減っており、さらに土木技術員も不足している。つまり、インフラの老朽化という課題が迫るなか、予算と人員が不足しているのが現状である。

インフラメンテナンスの方向性

上記課題を解決するための主な方向性は下記の2つである。

1.予防保全

壊れてから修理したのではコストも人手もかかるため、予防に力を入れている。2014年からインフラの点検は5年に1度としている。点検コストは増えるが、インフラメンテナンス全体としてのコストは下がる。30年後は全体のコストは半分になる見込みだという。

国土交通省の資料より
2.最新技術の導入と技術の横展開

技術の横展開のプラットフォームNETISの構築により、民間の力を取り込める仕組みをつくっている。昨年度は、NETISの導入により、コスト15%減、工程30%減を達成している。また、今後はドローンによる3次元データ取得にも取り組んでいく。

NETIC画面

協力会社の調査

株式会社オプティム(OPTiM)

展示は『OPTiM Geo Scan』というiPadで建設に関わるものを3Dデータ化するシステムを消化していた。「橋梁点検では写真の管理が課題になっています」と話したところ、『Smart Field』というアプリをご紹介いただいた。

OPTiM Geo Scan

iPadを使用して3次元データ取得できる(ただし、iPadの測距システムは5mまで)。この技術を使えば、小型の橋であればドローンを使わずに橋の3Dデータ化が可能。

https://www.optim.co.jp/construction/optim-geo-scan/

Smart Field

建設業界向けの写真のタグ付けアプリ。点検作業では多くの写真を撮影するため、写真の管理に手間がかかっている。スマホで撮影し、簡単に管理できるようになれば現場の負荷も軽減できる。

https://www.optim.co.jp/smartfield/

所感

インフラの老朽化に対する危機感が伝わってきた。技術の横展開プラットフォーム(NETIS)構築や、ドローンなど、人手不足・予算不足の中でなにができるのかを積極的に試している。

ドローンや3D計測は、大きなお金が動きそうなところであり、すでに国の研究機関や大手企業が取り組んでいるだろう。一方で、国が進めるデジタル化と現場の困りごとには、乖離があるようにも感じる。わたしのような個人では、現場に寄り沿った、一見些細でも重要な課題を解決する商品づくりをしたい。

今後

開発する商品コンセプトを決めるために、より詳細な現場課題を把握し、どの工程にどのくらいの労力と時間を費やしているのかを定量化する。そのために、ヒアリングや現場密着取材を引き続き行う。また同時に、他にどのような技術があるのか調査も必要であり、調査を継続していく。

展示会会場の様子

建設・測量生産性向上展ということもあり、建設機械メーカーや測量機器メーカーの展示が目立った。

ショベルカー
ショベルカーの先の部分。人が乗れるくらい大きい。
ドローンも展示されている。
近未来的なダンプカー
偏光メガネをかけると3Dに見えるディスプレイ。
壁沿いをロープをつたって移動する計測器。
Holo lens を用いたMX。
3眼カメラなんてものも。
飛行機型のドローン
クレーン。乗ったら景色いいんだろうな。
外にもたくさんの建設機械が展示されていた。

以上です。

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