今週の気づき PR

【今週の気づき/152】個と種

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

自宅のトイレに蜘蛛がいた。

1mmもないくらいの小さな子供の蜘蛛が、床と壁の角に巣をつくっていた。「そんなところに巣をつくっても虫は来ないだろうに」と思いつつ、そのままにしておいた。こんなときに蜘蛛はどうするのだろう。餌となる虫が来ないとき、そのまま死んでしまうのか。それともその巣は諦めて他に移動するのか。なんとなく気になったからだ。

個か種か

個体レベルで見れば、餌が捕まえられなければ死んでしまう。一方、種のレベルで見れば、たくさんの蜘蛛があらゆるところに巣をつくり、たまたま餌となる虫が捕まえやすい場所に巣をつくれた蜘蛛が生き残ればいい。個体で見るか、種で見るかで、見え方は変わってくる。

人間でも同じことが言えるのではないか。個人が新しい事業をつくり、その事業がうまくいかなければ、大変な思いをする。一方、種で見ればたくさんの新しい事業が生まれ、その中の一部が世の中をよくすることにつながればなんの問題もない。人間も生き物に含まれることを考えれば、種が存続できるようにつくられていると考えていい。

しかしである。そうは言ってもやっぱり自分はかわいい。自分が生き残りたいし、なんならいい暮らしがしたい。

たとえ認められなくても、世の中がよくなると自分が思えることをやれればいいという思いもあるが、個人としての生き残りは諦めたくないのである。ここに苦悩や葛藤が生まれるのだと思う。

最近の変化

今週、仕事をしていて自分のほんの少しの変化に気づいたことがある。

ぼくは会社員の頃、自分が優秀であると思っていた。そして優秀であることが、組織で認められる唯一の方法だとも思っていた。逆に言えば優秀でなければ、役に立たなければ、誰からも必要とされない、無能だと思われたら組織のなかに居場所がないと、それこそ生きていけないと思っていた。だから、プロジェクトの結果よりも自分の優秀さを証明することに意識と時間をつかっていたような気がする。

それがいま関わっているプロジェクトでは、自分の優秀さよりもプロジェクトの成功に意識が向けられている気がする。まだまだ自分が優秀だと思われるように動くきらいはあるものの、それが減りつつあるとも思っている。ほんの少しだけど、意識が変わったと思えている。なぜ変われたのかの原因はわからない。会社を辞め、個人になったことで結果にフォーカスするしかない状況になったのもひとつだと思う。個人として成長できるよう学んでいるのもひとつだと思う。年齢的なものもあるかもしれない。

まだまだ、自分をアピールしたい気持ちは存分にあるけれど、結果にフォーカスし始めている自分は、なんだか好きな気がする。それは、個に対する強い意識から、種に対する意識に変わってきたからかもしれない。

何屋さんか

現在、ぼくは自分が何屋なのかわからなくなっている。求められることをやっていったら、プロジェクトマネジメント、コラムの執筆、社内制度整理、企業理念作成、プレゼン資料作成をやるようになった。「何でも屋」はよくないと言われるけれど、いまはいろんなところに巣をつくっている段階だと思いつつ、やっていこうと思う。


今週のいちまい

雨の日、網戸についた水滴を撮った。水滴には小さい像が写っている。こういった身近な光学現象を見つけるとうれしくなります。

拡大図


アドバイスのない相談ツアー受付中

アドバイスのない相談ツアー受付中です。松本だけでなく東京でも開催しています!

詳細やお申し込みは以下のリンクから。