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【今週の気づき】渋滞から考える少数派のなり方

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【今週の気づき】とは、社内風土改革と称して勝手に始めた社内メルマガ(執筆は業務時間外)の内容を、社外秘を含まないよう一部加筆修正してブログ化したものです。

「くそ~、あっちの車線だったか」
高速道路で渋滞に遭遇したとき、僕はどの車線の進みが良いか予想して車線を選択するけど、その予想は大体外れる。連休最終日の東名高速道路。滞在先の静岡から東京に向かっているときに渋滞に遭遇したのだが、今回も選択した車線は外れだった。せっかく渋滞にハマったので渋滞と生き方について考えてみた。

きっかけ

東名高速の登り線で渋滞の最後尾が見えてきたとき、どの車線が良いか選ぶために以下のように考えた。

この先で左から小田原厚木道路との合流がある。左車線は合流があるから最も進みが遅いだろう。まず左車線は無い。では真ん中の車線はどうか。この先で合流を避けて左車線から真ん中に車線変更する車があるから進みは速くないだろう。だから右車線が一番良いはずだ。

結果は左車線がスイスイ進み、真ん中と右の車線はノロノロであった。そしてどちらかと言えば右車線の方が進みは遅いから、最も遅い車線を選択したことになる。おそらく右車線を走っていた車はみな同じ考えだったのだ。「なんだよちくしょう」と思ったところで自分自身もこの渋滞の要因となっている。

渋滞は大勢が同じ行動をすることで生じる。だから渋滞を避けるには大勢と同じ行動をしないようにするしかない。少数派(マイノリティー)になる必要があるのだ。

少数派(マイノリティー)は強みである

人と同じ行動は安心感を得られるが、それが良いとは限らない。むしろ人生においては少数派の方が有利になることは多い。株では「皆が買いと言っていたら売りであり、皆が売りと言っていたら買い」だという。強みという意味でも、人と同じことができても強みになりにくいが、人ができないことは強みになりやすい。少数派というのはそれだけで強みなのだ。そして少数派の要素は誰もが持っている。

少数派になるには

ではどうすれば少数派になれるのか。ジャンケンみたいにグーとパーを出し合う「多い勝ち」「少ない勝ち」というのがある。複数人でグーかパーを出して、多い手を出した人が勝つのが「多い勝ち」、少ない手を出した人が勝つのが「少ない勝ち」だ。多い勝ちは、結託して示し合わせれば勝てるが(ずるいけど)、少ない勝ちは結託することができない。実は大多数になるよりも少数派になるほうが難しい。こうすれば少数派になれるという必勝法はないのだ。だからそれぞれが独自に自分の中にある少数派の部分を育てていくしかない。そのヒントを渋滞から3つ拾い上げた。

1.困難を選択する

左から合流があることを知っていて、あえて左車線を走ってみる、という方法。「迷ったときは困難な道を選ぶ」という人がいる。好んで困難な道を選択する人は少ない。だから困難な道を選択すればそれだけで少数派になれるのだ。選択肢がいくつかある場合、心に余裕があるときにはあえて大変そうな道に行ってみる。行ってみて、「他の人は大変そうだけど自分にとってはそうでもない」ということが見つかれば、それが強みということ。とはいえ、大変そうなところに行ってみたら本当に大変だった、ということもあるだろう。その時はそっと車線変更すればいい。

2.「必要」から「好き」へシフトさせる

渋滞の中、バイクは車の間をすり抜けて進んでいく光景をよく目にする。バイクは少数派だ。それはバイクが好みの乗り物だからだろう。バイクが好きだから乗り、好きでなければ乗らない。一方で車は好き嫌いで乗るものではなく、必要かどうかで乗るものだ。好きな乗物と必要な乗物の違いがある。ここから考えると、少数派になるには、必要か不必要かで選ぶことから、好き嫌いで選ぶようにシフトさせていくと良いのかもしれない。車からバイクに変えるのは極端な変化だが、やり方や方法であれば徐々に変化させることも可能だ。自分の行動を振り返りながら、自分に合う方法、得意な方法、好きなやり方へ徐々にシフトさせ、自分だけのやり方を確立していくと良い。

3.前提を疑い、新しい選択肢を作る

「今日はもう帰らない」という選択もできる。渋滞になったら近くの宿に泊まってしまうのだ。そもそも今日中に帰る必要があるのか?と前提を疑い、新しい選択肢を作る。これができた時点で少数派だろう。要するに前提を疑い、無意識にある制限を取り払ってから、新しい選択肢を自分で作ってしまうのだ。しかし制限が無くなり、何をやってもいいとなったら逆に何やればいいのかわからないということもある。そういう場合はまずは好きなことをやっていそうな人を真似してみるといい。そこから自分だけの強みが見つかるかもしれない。

と渋滞をきっかけに少数派になる(強みに気づく)ためのヒントを考えてみた。これが本当にヒントになるかは自分自身で確かめていこうと思う。