野球をやっていたころ。
試合でミスやエラーをしたときによく掛け合っていた言葉がある。それは、「切り替えろ」である。切り替えるのはもちろん気持ちとか、考えとか、そういうことなんだけど、気持ちは「切り替えろ」と言われてすぐに切り替えられるものでもない。
そんなときはよく「声を出せ」と言われるけれど、声を出していても切り替えたアピールにこそなるものの、頭の中にはグルグルしたものが残る。「あ~やっちまった」「どうしてエラーになったのか」と、やはり「あのときのエラー」が残り続け、目の前の試合への集中力が削がれる。
さて、どうすれば切り替えられるのか。今週は「切り替えるための道具」についての気づきである。
切り替えが求められる仕事
個人で仕事をするようになって、たくさんのタスクを並行して作業する必要に迫られている。同時期にいくつかのお客さんの仕事を請け負うこともあるし、プレゼン資料作成、コラム執筆、戦略を考える、講座を企画するなど、タスクの性質の違いも当然ある。
ひとつのタスクを終えたあとの別のタスクへの切り替えや、打ち合わせが終わったあと、別の案件に取り掛かるための切り替え。多くの切り替えが求められている。そして、ぼくはこの「切り替え」がやっぱり苦手だ。
休憩を挟む。散歩に行く。走ってみる。場所を変える。いろいろと試してはいるけれど、散歩や走りに行っても家に帰ってくればやっぱり先ほどまでの打ち合わせの内容が蘇ってくるし、場所を変えても頭の中までは切り替わらない。
切り替えるための道具
そこで、今週から少し、やり方を変えている。それはあえて切り替えようとしないということ。もう諦めて頭の中にあるグルグルにとことん向き合ってみることだ。
ここで大事なのは、ただ頭の中だけで考えるのではなく、紙に書き出すことである。グルグルを思いつくまま書き出し、思考を前に進めること。そうすると30分もしないうちに、もう考えられないという地点まで到達する。すると、他のことを考える余裕が出てくる。時間はかかるけれど、この方法が自分には合っているようだ。
特徴を受け入れる
先週、ある方から動画を紹介してもらった。
この動画のなかに出てくる
「人生は自分に何をしてほしいと思っているのか」
というセリフは、新しい気づきを与えてくれる。
人生(あるいは天とか)という視点に立ち、自分を眺めてみる。自分のどんな性質も長所や短所としてではなく、特徴として捉える。これまでの経験、いまの環境、性格、考え方、を客観的に観る。そうすることで、いま進むべき道が見えるというものだ。
自分という人間にどんなことをしてほしいと思うか。どんなことをやらせたらうまくいきそうか。その答えはまだ出ないけど、切り替えが下手なこともひとつの特徴として捉えて、そんなヤツになにをやらせたら上手くいきそうかを考えるのも、まあ悪くないと思うんです。
たとえば、切り替えのためにグルグルを書き出さずにはいられない性質は、モノゴトを深めていくにはいいのだと思うんですよね。
特徴は変えられないのだから、対処法だけ見つけておけばいいんですよ。
今週のいちまい
花火の音がしているので窓を開けたら花火が見えた。この時期の松本は、急に花火が上がることがある。「花火師が練習している」と聞いたことあるけど、本当かな。
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