クリスマスということでクリスマスの話題を。
保育園時代の話
自分の保育園年長のときの話。
クリスマスが近くなったころ、その年はなぜか、保育園の園児たちのあいだに変な噂が流れた。それは「クリスマスにほしいものを誰にも言わなければ、欲しいものがサンタからもらえる」というものだ。おそらく園児の誰かが適当に言っただけだろう。でもぼくは「そうなのか!」とその噂を信じ込んだ。
そのころのぼくがほしかったものは、ヒーロー戦隊のロボットだ。5人のヒーローたちが操縦する乗りものが合体してロボットに変形するおもちゃを、なにがなんでも手に入れたかった。だからこそ、ほしいものは誰にも言わないと心に強く決めた。
そう決めてからクリスマスまで3週間くらいだっただろうか。ぼくの我慢の期間がはじまった。
保育園に行けば、先生からもクラスメイトからも「サンタになに頼むの?」と聞かれた。そのたびに「教えない」とぼくは答えた。
家に帰れば、兄弟たちからも、おばさん、おじさんからも、「サンタになにお願いするの?」と聞かれた。そこでもぼくは「教えない」と答えた。
当然両親からも、「誰にも言わないから教えて」と、しきりに聞かれた。でもぼくは絶対に教えなかった。
あらゆる人たちから「サンタにもらいたいもの」を聞かれた。不思議でならなかった。なぜこんなにも聞いてくるのか。なぜおれの邪魔をするのか。うっかり言ってしまったら合体ロボがもらえないじゃないか。おれは絶対にアレがほしいのだ。サンタの話はもうやめてくれ。
合体ロボのために、なにがなんでも言うわけにはいかなかった。
そしてついに、クリスマスになった。
ほしいプレゼントを誰にも言うことなく迎えたクリスマス。
誰にも言えないという苦しい期間を無事に乗り越えたクリスマス。
言いたい衝動に打ち勝ち、やっときたクリスマス。
ロボットがもらえる喜びと、我慢に打ち勝った喜びと、両方あったと思う。「明日からはロボットで遊ぶんだ」イブの日はそう思っていた。
クリスマスの朝、起き抜けに目に入ってきた光景に戸惑った。枕元にはなにやら大きいものが立てかけられている。畳半畳くらいの平たい箱だ。明らかに中身はロボットではない。
「そんなはずない」
かすかな希望をたよりに箱を開けてみると、それはおもちゃのパターゴルフセットだった。
うそだ。だっておれは誰にも言ってない。絶対に言ってない。本当の本当に言ってない。なのになんで合体ロボじゃないんだ。あの話はなんだったのか。あのがんばりはなんだったのか。なんでこうなるんだ。なんで。
そしてサンタへの怒りもわいてきた。
パターゴルフってなんだよ。ロボットに、かすりもしないじゃないか。
混乱と絶望の、クリスマスだった。
言わなきゃ伝わらない
この経験からわかることは「やっぱり言わなきゃ伝わらない」という当たり前のことだ。サンタでさえ言わなきゃ伝わらないのだから、人だったらなおさら言わなきゃ伝わらない。
欲しいもの、実現したいこと、やりたいことは、言葉で伝えることで手に入る可能性が広がるのだ。
今年の10月に「真志命発見セッション」というものを受けた。90分5回のセッションを通じて過去を振り返り、自分の本当にやりたいこと、人生を通してやっていくことを言葉にしていくものだ。
このセッションで最終的に見つけた自分の真志命は
『わかりやすさ』と『遊び心』で世の中をおもしろく。
というものだった。今後はこの志命を胸に、発明や開発などできたらいいと思っています。
34年越しのクリスマスの宣言として。
今週のいちまい
雪の季節になった。朝の散歩と出勤の車の跡。雪には生活の跡が残りますね。
\アドバイスのない相談ツアー受付中/
アドバイスのない相談ツアー受付中です。松本だけでなく東京でも開催しています!
詳細やお申し込みは以下のリンクから。