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【今週の気づき/077】NFTとメタバースと子供の親和性

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どうして新しい技術用語とは、こうも横文字ばかりなのだろう。

NFT。メタバース。最近よく目にしたり、耳にするようになった言葉だ。しかし、言葉だけを見ても意味は全く伝わってこない。興味はあるし、知りたいと思うのだけど、勉強しようにもどうにも気が乗らない。そんな状況だった。

今週、偶然にもYouTubeで中田敦彦さんがNFTやメタバースについて解説している動画を観る機会があった。解説はとてもわかりやすく、NFTがなんなのか、メタバースとはどのようなものか、概要がつかめた気がする。

そして、気づいたのは、このような最新技術は子供と親和性が高いということだ。むしろ子供こそ、最新技術を受け入れる土壌がすでにできているとさえ思う。どういうことか、今週は「最新技術と子供の親和性」についての気づきだ。

NFTとメタバース

それにしても、中田敦彦さんの解説はわかりやすくていい。NFTとメタバースの詳細はYouTubeを観てもらうとして、ここではぼくの理解を簡単に記しておこう。

NFTとは、これまでは無限にコピー可能だったデジタル創作物に、本物だという証明書をつけられるようになった技術だ。この技術により、オリジナルのデジタル創作物に価値が生まれ、売買できるようになった。

また、メタバースとは、ゲームの中の世界のようなもので、これまではゲームごとに世界が異なっていたものを、統一のデジタル世界にしたようなものだ。ひとつひとつのゲームの世界を「国」だとすると、メタバースは「グローバル世界」。そのメタバースの中で、デジタル創作物が売買されているというのだ。

じゃあ、これらがどんなふうに世の中を変えるのか。いちばん変わるのは、あたらしい経済圏ができたことだ。たとえば、いま現在すでにゲーム内の土地が仮想通貨で売買されているそうだ。そしてその土地を企業が買い、広告を打っている。さらに人を集めるために、デジタルの創作物、たとえばデジタルの建築物などがつくられるようになった。すると、デジタル建築家という新しい職業ができたり、デジタル商人ができたりと、あたらしい経済圏が生まれているというのだ。

YouTubeを観て、「へえ~、もうそんな世界ができているのか」なんて考えると同時に、「でも、これで今の生活は豊かにならないよなあ」「デジタル世界にお金を使っても意味ないよなあ」なんて思っていた。

しかし、である。よくよく考えてみると、自分にも無関係ではない。子供はもう、その世界に一歩入っている。その事実に気づいたのだ。

ゲーム内でのお金の使い方

なぜそう思うのか。たとえばうちの息子がRPGゲームをやるとき、ゲーム内でのお金の使い方が、あきらかにぼくとは異なっている。

ぼくの場合、ゲーム内で稼いだお金の使いみちは、より強い武器や防具、役に立つアイテムを買うためだ。装備やアイテムをそろえることで、キャラクターのステータスを上げ、ゲームをより有利に進める。ぼくのなかで、RPGでのお金の使いみちは、この一択だ。

しかし息子は違う。息子のゲーム内でのお金の使いみちは、ゲームのキャラクターの髪型変更や洋服や装飾、つまりキャラクターの見た目を変えるためにお金をつかうのだ。見た目を変えたところで、攻撃力や防御力などのステータスは上がらない。もちろん、モンスターを倒しやすくなるわけでもないし、ストーリーを有利に進められるわけでもない。息子は、機能的にはなんの得もないことに、まっさきにお金をつかうのだ。

ぼくはこの息子のゲーム内でのお金の使い方を、「はは~ん、これはまだRPGというものを理解できてないんだな」と上から目線で考え、なんなら息子に「ゲーム内でのお金は、武器や防具や役に立つアイテムに使ったほうがいいんだよ」なんて偉そうに教えたこともあった。

でも、今ならそれは間違いだったと思う。息子の目的は、ゲームをクリアすることではなく、ゲームの世界をたのしむことなのだ。デジタル世界のとらえかたが、もうぼくとは異なるのだ。息子は、自分の好きなキャラクターをより格好良くなるように、ゲーム内のお金を使って髪型や衣装を変える。デジタルのなかでも、お金の使いみちが「機能」から「嗜好」に変わっている。息子はもう、NFTやメタバースの近くにいるのだ。

お金の流れ

いまはまだ、子供がつかうお金はゲーム内でのお金だ。しかしこれが、実際のお金を使ってゲーム内のキャラクターの装飾品を買うとなったらどう思うのだろう? 無駄なお金の使い方だと思うのだろうか?

じつはぼくら大人だって、腕時計に何十万と払ったり、車の外装にお金をかけたりと、「機能」にならないものにお金を使っている。機能よりも、自分の好みや心地よさに、より多くのお金を使っている。これも少し昔の人から考えれば、無駄なお金の使い方に思えたのだろう。

世の中は、「もの」という意味では豊かになってきている。豊かになるほど、お金はより「無駄」と思われるところに使われていくのだろう。きっとこの流れは過去から現在、そして未来と変わらない。だからこそ、たとえ大人が無駄だと思うことでも、子供のお金は子供の思うままに、とことん自由に使わせてあげたほうがいい。いまの無駄は、近い将来では「当たり前」になっているものだ。

大人が考える無駄なお金の使い方。

これが、未来に通じるお金の使い方、だったりするのだ。

ぼくが観たのは以下のYouTubeです。