今回はちょっと赤裸々に書いてみようと思う。
会社を辞めてから、少しずつお仕事もいただけるようになってきた。企業の月1の社長プレゼンとコラム。プレゼン資料の制作。企業のブランディング。
これはもうありがたいことである。会社を辞めた当時、こういうお仕事をいただけるとはまったく思っていなかった。会社で13年間もエンジニアとして働いてきたけれど、いざ身ひとつで世のなかに出てみると、求められるのはエンジニアとしての自分ではなく、「伝える人」としての自分だった。
ただ、やはりどうしたって不安はつきまとう。納品した直後など、不安がなくなる瞬間はあるけれど、基本的に不安はいつもある。特に、あさ起きるのが苦しいことがある。「今日一日乗り越えられるだろうか」といった気持ちが、起きぬけに体にのしかかる日もある。
こういった日ほど、目覚めが早く、眠りは浅い。もっと眠りたいけど、頭は起きようとしている。だから寝不足感が強く、体が重たい。それでもどうにか体を動かし、「今日一日乗り越えられるだろうか」という日をかろうじてしのいで今がある。いまこうして生きているのだから、なんとかなっているのだろう。
日々を過ごす
ちょうど1年前の今週、会社に退職願を出した。思えばあれから1年、とても長いように感じるけど、まだ1年しか経ってない。1年が長く感じるのは感情の起伏が大きくなったせいだろう。
喜びもあれば、不安や重圧もある。良くも悪くも感情がよく動く。本当は穏やかに暮らしたいのだけれど、もうそれは叶わないのだと、少なくともこの先2~3年は、諦めるしかないのだろう。
とにかく、目の前の1日をなんとか乗り越えることを考えながら、一歩ずつ進むしかないのだ。明日の一歩は考えず、とにかく今日の一歩を踏み出すことだけを考える。そういう日が続いている。
1年前のコラム
去年のいまごろに書いた『今週の気づき(退職願)』を読んで涙ぐんでしまった。そこに書かれていたのは、「本当に大丈夫なのか?」「やっていけるのか?」という得体の知れない不安のなか、なんとか退職という選択を肯定しようとしている自分だった。
退職願を出した夜、不安からか、ひとりでじっとしていられず、自転車(ママチャリ)で走り出した。家を出て北に向かい、松本城から北に向かって延びる約2kmの上り坂を登っていく。地面に足をつかないよう、立ち漕ぎで懸命に足を動かす。ひたすら漕いでいるうちに、目の前の上り坂は、これからの自分の人生のように思えてきた。
「あぁ、自分は山のある人生を選んだんだな」
そんな事を考えていた。一度きりの人生。やりたいことはやったほうがいい。もしかしたら、大変な道を選んだことを後悔するかもしれない。会社を辞めたことを悔いるかもしれない。でも、死ぬときにやらなかったことを後悔するよりはマシだ。僕は、死ぬときの後悔よりも、生きているときの後悔を選んだのだ。
「道を知っているのと、実際に歩くのは違う」
映画マトリックスで出てきたセリフ。今後はこのセリフを良くも悪くも実感し続けることになるだろう。
自転車で坂を登りきり、ひと気のない田んぼに出た。自転車を止め、背中の汗を感じながら、夜空を見上げる。明かりのない場所では、こんなにも星がたくさん見えるのだ。景色を美しいと思えるのは、その場所に行くための過程を味わったからだろう。
上り坂があるから、人生は彩られる。人は山を登らずにはいられないものなのだ。
https://otani-makoto.net/weekly-awareness_059/
そうそう、自分は生きているときの後悔を選んだのだし、上り坂を登ると決めたのだ。そして、その過程の大変さを味わうから、見える景色が美しいと思えるものなのだ。
過去の自分を味方に
こうやって過去の自分の言葉が背中を押してくれるのだから、書き残しておくことは大事ですね。過去の自分を味方につけるためにも、過去の自分から力をもらうためにも、これからも書くことはやめずにいようと思います。
今週のいちまい
近所の定食屋で夕食をとった帰り道、川にカモが数羽泳いでいた。松本の夕方は涼しくて歩くと気持ちいい。カモも気持ちよさそうだった。
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