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【今週の気づき】仕事を楽しむには

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【今週の気づき】とは、社内風土改革と称して勝手に始めた社内メルマガ(執筆は業務時間外)の内容を、社外秘を含まないよう一部加筆修正してブログ化したものです。

子供を見ていると本当に自分に正直だと感じる。アスレチック、ブランコ、だるまさんが転んだ。楽しいことはいつまででもやり続けるが、つまらないことは全くやろうとしない。元来、人間とはそういうふうにできているのだと思う。楽しいことは生きていくための原動力なのだ。

しかし、たとえ楽しいことじゃなくてもやらなきゃいけないこともある。では、楽しくないことでも楽しくするにはどうしたらいいか。以前も「楽しむために」を考えたが、今度は別の視点で考えてみることにする。

「楽しい」と「面白い」の違い

楽しいと似た言葉に面白いという言葉がある。この2つの違いは何だろうか。ネットの広辞苑で調べてみると以下のように書いてあった。

<楽しい>
①満足で愉快な気分である。快い。
②豊かである。富んでいる。

<面白い>
①気持が晴れるようだ。愉快である。楽しい。
②心をひかれるさまである。興趣がある。また、趣向がこらされている。
③一風変わっている。滑稽だ。おかしい。
④(主に打消の語を伴って使われる)思うとおりで好ましい。

ちょっとしっくりこない。楽しいと面白いの違いを自分で考えるために、「楽しい」と「面白い」に言葉を足してみる。

人:楽しい人。面白い人。
本:楽しい本。面白い本。
川:楽しい川。面白い川。
動物:楽しい動物。面白い動物。

「楽しい」でも意味は何となくわかるが、「面白い」のほうがしっくりくる。今度は違う言葉を足してみる。

気持ち:楽しい気持ち。面白い気持ち。
気分:楽しい気分。面白い気分。

こちらはどちらでも良さそうだが、「楽しい」のほうがよく使いそうだ。つまり、「楽しい」は自分の内面に使い、「面白い」は自分の外にある物事に使う傾向がある。楽しいと面白いの違いは、意識を自分の内側に向けるか、自分の外側に向けるかにありそうだ。

楽しむのではなく、面白がる

樹木希林さんの言葉に、
「楽しむのではなくて、面白がることよ。」
というものがある。これを読んだときにはハッとしたものだ。なぜハッとしたのかその時はわからなかったが、今やっとわかる気がする。

人は面白い物事に触れることで楽しくなると言えるのではないか。例えば、面白い人と一緒に過ごすことで楽しい気分になる。面白いから楽しくなる。この順番が大事なのだろう。だから楽しむためには外側に目を向ける必要がある。

楽しもうと考えると意識が自分の内側に向かってしまい、外側にある面白いものごとに気づきにくくなる。その結果、楽しめなくなる。一方で面白がろうとすると意識が外向きになり、外側にある面白さを見つけやすくなる。その結果、楽しくなりやすい。樹木希林さんの言葉をやっと理解できた気がする。

面白がるには肯定すること

では、面白がるにはどうしたらいいか。
このヒントは先週読んだ幡野広志さんという方が人生相談に答える記事の中にあった。
https://cakes.mu/posts/31929
(月曜だけ、更新直後の記事が無料で読めます)

「面白い人になるにはどうしたらいいですか?」という質問者に対して、幡野広志さんの答えを要約すると以下のようになる。
「面白い人とは、面白がれる人。だから面白がると良い。面白がるには物事を肯定すること。まずは自分の半径10mの物事を肯定してみましょう」
こちらも「なるほど~」と納得した。確かに否定しては面白がれない。「面白がる」には「肯定」が必要なのだろう。そしてさらにツッコミをトッピングすると面白さが出やすくなると思う。肯定しつつ、心の中でツッコミを入れると、自然と目の前の物事をいつもより良く見るようになる。

例えば、
室内干しの洗濯物を見て「家の中で一番きれいやないかーい」、
川を見て「穏やかに流れているんかーい」、
薄暗い電灯を見て「寝る前の読書に最適やないかーい」

などとツッコんでみる。これらのツッコミが自体が面白いかどうかは置いといて、面白がっている雰囲気だけでも伝わればと思う。